歳をとったので、田や畑の作業が辛い。
田舎の田畑の管理が大変だ。
農地を農地のまま、子孫に残してやりたい。
こんな悩みをお持ちの方に、果樹園としての農地活用をご提案します。
しかしながら、なんにも管理しなくて果樹園となるかというと、そんなことはありません。
農地法第2条1項には、農地とは「耕作の目的に供される土地」と記されており、
各市町村の農業委員会に農地として認めてもらえなければ農地とはなりません。
耕作とは肥培管理のことで、草を刈ったり、肥料を与えたり、防虫対策をしたりすることで、農業には必須の事柄です。
しかし、この作業には程度があり、多くの労力を投入しきめ細かい管理が必要な作物から、簡単最低限で済ますことの出来る作物までいろいろです。
その中でも果樹は樹種によっては比較的少ない労力で育てることの出来る作物の一つです。
手入れが非常に手間な果樹もありますので、そこは注意してくださいね。
手入れがあまりいらず病虫害にも比較的強い果樹なら、この答えになると考えます。
遊休農地の補助金をもらおうと思いますと、しるしだけ数本植えるまばら植えは農業委員会の指導の対象となりますので注意する必要があります。
補助金をもらおうとする場合は、ほ場全体に植え付け、果樹園として成立していることが大切です。
また、もと田んぼ、もと畑であった場所で数年放任されていた畑は大量の雑草が生える素地がありますから、
放任栽培がよいという果樹を植えても、やはり草刈りは年に数回必要となります。
また幼苗の時期には網などで囲う、わかりやすい目印をつけておく等して、草刈り機で切断してしまわないような配慮も必要です。
最低限の草刈りも無理という方は、残念ながら、遊休農地対策として果樹を植えるということには向きません。
また、鳥獣害の被害が予測される農地は収穫期には電柵、それ以外も株元の幹にネットを巻くなど対策が必要となります。
放任栽培でもよく育ちます。剪定はポイントさえ押さえれば比較的容易です。
大きくなって手が届かない場所の枝は剪定不要ですので、年数が経つほど管理が楽です。
実はイガに覆われていますので、鳥獣害にも強いです。
実が落下したものを収穫しますので、三脚などを使うこともなく安全です。
収穫時期によって早生から晩生まで、多くの品種があります。
一般的には早生は市場価値が高いですが、食味は中生から晩生の品種が優れています。
栗栽培農家は、収穫時期をずらしたものを平均的に栽培しますが、
収穫時期を短くしたほうが、管理という点ではいいかもしれません。
サンショは単位面積あたりの販売金額が高く、遊休地が活用しやすい樹種です。
山麓や里山、傾斜地などでも栽培できますし、
収穫作業は1週間程度に集中しますので高齢者などのお手伝いも軽作業ですから可能です。
手でつまんで収穫しますので、低く仕立てることがポイントです。
実は栄養価というよりも、香味なので、鳥獣害にも強いです。
実生はトゲがきついので、栽培という点では不向きです。
接ぎ木苗を植えてください。
実生苗では雄木か雌木の判断ができないため、接ぎ木されたイチョウの雌木を植えます。
ギンナンは殻の周りの果肉を取るのは一苦労でにおいがすごいのですが、
とりたてのギンナンの新鮮な実は翡翠色でむちむちして本当美味しいと思います。
結実まで少々年月がかかりますが、拾って収穫するので木が大きくなっても大丈夫なところにはピッタリ!
クルミはよく長野県などの直売所で売られていますが競争相手がいない地域でしたら有望果樹です。
栽培適地の範囲は広く、11月頃の収穫期に豪雪にならない地域であるなら植えられます。
当店販売苗木のピーカンナッツは特におもしろいと思います。
ピーカンナッツ(ペカンナッツ)は日本ではまだまだ栽培されている方はいらっしゃいませんし、
クルミに比べると皮が剥きやすいのとお菓子づくりをされている方には非常に人気の高いものです。
結実まで少々年月がかかりますし、収穫もトゲがきつく大変ですが、
柚子は様々な利用方法があり、収益性を求められる方にはおすすめできます。
トゲがきつい分鳥獣害にも強いです。ただ、1月まで木に実がなったまま放置しておくと
そのころは鳥のエサが減りますので・・鳥につつかれることが多いです。
年内収穫がおすすめです。
梅はなんといっても身近な加工食品向け。
梅干し、梅酒、梅ジュースなど日々の生活を潤してくれます。
放任ではちょっと難しいですが、せん定を一年に一度きちんと手入れし、
風通しよくしてやれば病虫害も最小限に防げ農薬不使用の実がとれます。
農薬不使用自然栽培の梅を求めている方も近年は多いので直売所での販売も期待できると思います。
遊休農地といっても土壌は様々。やせているところもあれば、肥えているところもあります。
その土地の土壌や環境(日光の当たり具合、剪定の仕方、手入れ)等々により将来の果樹の姿、大きさが変わってきます。
下記栽培間隔はあくまでも目安となります。
草刈りや収穫作業、風通しのことを考えると間隔を狭くしすぎるのは避けてください。
10a(1反)あたり120本〜230本を目安に植え付けます。
間隔的には初年度に植え付けます
例えば10aの土地、20m×50m ですと
2m間隔ですと 9列の24本 216本になります。
営利栽培を考えるときは、収穫する仕事量をイメージしておかなければなりません。
青い実サンショの収穫適期は一時で1週間から10日くらいなので作業をもしお一人でされるなら
どれくらいの本数が可能かなど考えておかなければなりません。
営利栽培の場合は出荷先も確保しなければなりませんね。
どの市町村でも農林課というような部署がありますので、
果樹苗購入に使えるのか、荒れ地を開墾するのに使えるのか 等
ご自身の事情にあった補助や助成がないかを担当職員に尋ねるのが一番早いです。
また、サイトに掲載されていない情報があるかもしれません。
国の一時的な事業を使っている場合や、各市町村独自でやっている事業もあります。
なにかしらこういうことに使える制度がないかはまずは、聞いてみるのが一番です。
また補助を受けるのに様々な条件がある場合もあるので、自分で調べて苦労して書類を提出しても、
根本的に補助が受けられない事例だった、苗木の購入に期限があった等々ということもありますので、
必ず確かめてから取り組まれることをおすすめします。
また地域で一人で取り組むのではなく、グループで地域全体で山際に柵を設けるとより効果が高くなります。
奨励補助金という名称で設定されています。果樹にも野菜にも使えます。
面積は、申請面積3アール以上です。
貸し手、売り手の場合は、平方メートルあたり10円
借りて、買い手の場合は、平方メートルあたり30円と苗木に係る補助金の額がでます。
奨励補助金受給の注意点として、奨励補助金の交付は、所有権移転時又は利用権等の新規設定時のみだそうです。
苗木代に係る補助金の額について、果樹等の苗木と野菜等の苗の場合では異なり、
野菜の苗の場合は、本数にかかわらず10aあたり定額5,000円のようです。
果樹等の苗木の場合は、申請書の作付け計画欄に記載された額(1本当たり1,500円が上限)の3分の2の値に、
申請書の作付け計画欄に記載された本数(10アールあたり20本が上限)を乗じて算出した額。
1,200 × 20 × 2 ÷ 3 = 16,000
『16,000円の苗木代の補助』がでると説明があります。
・・10aに20本はイチョウやクルミなど大きく育つ苗木の場合はスペース的に本数が妥当だと思いますが、
サンショやブルーベリーの場合は、ちょっと補助率が少なくなりますね。
20本分しか補助してもらえないとのことなので。
また、こういう補助金をいただく場合に注意したいのが、そろえなければならない書類です。
南アルプス市の場合は下記の8種類もの書類をそろえなければなりません。
遊休農地等流動化促進事業奨励補助金交付申請書、
農業委員が調査した現地確認書、
権利の移転または設定の状況が確認できるもの(農地法3条申請書等の写し)、
公図の写し、
位置図、
苗木購入見積書、
現地写真(事業着手前)、
作付計画図、 など
う〜ん これだけの書類を1日で準備できるかというとなかなかよほどの事務処理能力のある方でも難しいのではと思いますので、
上記の概算金額16,000円分をもらうのに妥当かどうか・・ということも考えなければならないと思います。
詳しい概要は南アルプス市のサイトを参照ください。
村山市は、果樹苗に対する代金については補助がありませんが、
遊休農地を解消するため、農地の借り手に対して、
抜根、整地、耕うん等の費用の一部を助成しているようです。
10aあたり4万円助成があるので、これから果樹を植えたいという場所が荒れている時に助かると思います。
こちらは、果樹類の種類が限定されているようです。
「くり、カキ、みかん、ブルーベリー、その他特に町長が認めたもの」となっています。
これ以外の果樹も相談可能かもしれません。
「おおむね5a以上の作付で、補助対象農家1者あたり年間50,000円を限度とし2分の1以内の額を補助する。
ただし補助金総額及び端数が1,000円未満は交付しない。」とありますので、
例えば柿の苗木を10万円分購入したとしたら、5万円は補助がもらえるという規定になっています。
長瀞町は、そろえなければならない書類は申請書のみのようなので比較的簡単でこれは使いやすそうです。
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